特養ホーム風かおる里につきましては、定員がショートを含め、60人と小規模のため、毎年度赤字計上をするという状況にありました。
その状況を解消するために、平成20年頃より増築による増床を検討してきたところでございます。
各階の広めのベランダを活用して、増築、あるいは、1階のデイルームを4階に移動させるといったようなことを、専門家も交えて検討しましたが、いずれも隘路がありました。
その折も、今回のスペースに増築することを考えたこともありますが、そこには、風かおる里のシンボルツリーであります、「コブシの木」が堂々とありましたので、環境を大事にすることにも配慮しまして断念したものでございます。
また、一方で、急がれる法人事務所や、民設 民営保育園の建設も抱えておりましたので、法人の力をその建設に傾注してきたところでございます。そうした中で、平成24年度の決算では、特養ホーム風かおる里が、約3,500万円の赤字を計上することとなり、一刻も早く手を打つ必要を改めて思い知らされました。
諸般の事情があったにせよ遅きに失したことを反省しているところでございます。
そうした背景の中で、やむを得なく「コブシの木」その他の木を伐採し、増築せざるを得ないことを決意したものでございます。
直ちに区と増築することの協議をし、区の了解のもとに増築基本計画の策定に入り、平成25年7月29日開催した第3回理事会・評議員会合同会議にお諮りし、増築基本計画のご承認をいただいたものでございます。
翌30日に建築設計・監理業務委託契約を締結し、実施設計に入りました。
平成25年12月2日に、翌年の11月30日を完成とする条件付き一般競争入札の告示をし、開けて、2月10日に入札、同月24日に増築工事請負契約を締結し、翌3月に工事に着手して、さる11月20日に竣工し、12月5日に受け渡しを受け、今日の落成式の運びとなったものでございます。
定員は、現行の60人から、72人となり、定数の増えた分は2月1日より逐次ご利用していただくことになります。このことにより経営状況の改善を期待できると同時に、僅かですが待機者の解消にも寄与できるところでございます。
尚、伐採した「コブシの木」と同じ、「コブシの木」高さ3m程のものを玄関前に植樹致しました。やがて新たなシンボルとして、利用者はもとより地域の皆様方にも、花の咲く季節には楽しんで頂けるものと思っております。
大変雑駁でございますが、以上をもちまして建設工事の経過説明とさせていただきます。 |